2012-01-01から1年間の記事一覧

移転告知

次回よりBlogを下記に移転いたします。 宜しくお願いいたします。 (当ブログの記載内容、コメント等も全て移管済みです) http://blog.tokumoto-shokai.com/

【書籍紹介】福原啓郎『魏晋政治社会史研究』(京都大学学術出版会)

魏晉政治社会史研究 (東洋史研究叢刊)作者: 福原啓郎出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発売日: 2012/04/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (3件) を見る魏晋期における政治史及び社会史に関する論考。恐らく同氏の著書『西…

近況報告

色々と長く時間をあけていたが、その間に考えていたことを幾つかまとめて記す。<サーバ用のパソコン新調の件> パソコンを新調したいと考えていた。別に現行機でも何ら困るような性能ではないのだが、今までBTOパソコンばかりで実際に自作した経験がない…

小池和夫『異体字の世界』(河出文庫)

先日、@yunishio殿と神田神保町を散策した際、小池和夫『異体字の世界』(河出文庫)という本を偶然にも見つけた。河出書房は東洋史や戦略論好きな私にとってさほど重要ではなく、新刊もチェックしないしコーナーにも立ち寄らない、そんな扱いだった。正直興…

転送テスト

Pomeraで打ち込んだ文章をはてなダイアリーに転送できるかのテスト。

無理に更新するのはよくないな、と思う。

差し当たって今年の1月3日頃よりBlogを開始し、今日に至るまで記事を連続投稿してきたがちょっとそれも限界だ。ネタはなくもないのだが、気力が兎に角続かない。最近はつきあいでの飲み会が続くと、帰ってから漢籍を読もうとはあまり思わぬ。自らの意思で飲…

諸葛亮の軍事能力に関する一般評価

差し当たって諸葛亮の軍事能力に関し、ネット上で色々と意見を拝見することがあるのだが、「正史で諸葛亮の軍事能力は高く評価されていない」とする意見がある。だが、果たして実態はどうなのか。今回は私自身があれこれ論じるのではなく(このBlogで唯の一…

マルクス『資本論』メモ

日経BPのマルクス『資本論 第一巻1』を読んでの覚え書き。主に第一章。マルクスは価値の根本に労働を置いている。その商品を生み出すのに使用した労働力が、その商品の価値となる。マルクスはどの労働者も同じ生産性で作り出した価値が同じであると論述する…

近藤大介『「中国模式」の衝撃』(平凡社新書)

「中国模式」の衝撃―チャイニーズ・スタンダードを読み解く (平凡社新書)作者: 近藤大介出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2012/01/13メディア: 新書 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る本書は中国の生活様式、文化について述べた本である。特に…

鋭意インストール中

今、LaTeXによるホームページ作成をするため、その開発環境を調整中。ずっとコマンドプロンプトの画面と睨めっこが続く。プログラムって正直言って、時間が経つのが早いと思う。現場作業や書類作成作業に比べて体感的に感じるだけだけど。そして、時間が経つ…

マイケル・ハワード『ヨーロッパ史における戦争』(中公文庫)

ヨーロッパ史における戦争 (中公文庫)作者: マイケルハワード,Michael Howard,奥村房夫,奥村大作出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/05/01メディア: 文庫購入: 20人 クリック: 84回この商品を含むブログ (35件) を見るマイケル・ハワードによるヨー…

薬を飲む時の注意点

『禮記』曲禮下第二には、薬を飲む際の原則が記されている。 君有疾飲藥,臣先嘗之;親有疾飲藥,子先嘗之。 醫不三世,不服其藥。 主君が薬を服用する際にはその臣下が問題ないかどうか確認し*1、親が薬を飲む際には子供が確認するという。そして医者が三代…

TEXの記法練習

TEXの記法が使えるらしいので、少し練習がてらに熱力学に関する式を入力してみる。《閉じた系の絶対仕事の式の導出》閉じた系に於いて状態1から状態2に変化した時の仕事Wは、熱力学における仕事Wが圧力pと体積Vの積で定義されるから、で表現できる。この時、…

中級者の名称に関する諸問題

そんな問題がそもそも存在するのかという疑問はさておき、少しだけ今日の日中に話題となった事柄について。中級者の集いに関するログそもそも三国志に関する中級者とか初心者とかに明確な区分は存在しない。もし本当に広く使うのであれば誰かが○○は初心者で…

最近すっかりご無沙汰になっていることについて

Skypeグループ通話形式の漢文訓読会を不定期になりつつあるが、一応は主催している。が、社会人がメインのために中々人が集まらない。皆で同じ箇所を読み合う、というのは不勉強さを思い知らされて冷や汗ものである一方、各自が自宅にある辞書やら史料やらを…

『後漢書』龐公伝

龐公者,南郡襄陽人也。居峴山之南,未嘗入城府。夫妻相敬如賓。荊州刺史劉表數延請,不能屈,乃就候之。謂曰:「夫保全一身,孰若保全天下乎?」龐公笑曰:「鴻鵠巣於高林之上,暮而得所栖;黿鼉穴於深淵之下,夕而得所宿。夫趣舍行止,亦人之巣穴也。且各…

劉知幾[著]、浦起龍[通釈]『史通通釈』(上海古籍出版社)

購入を志した直接の動機は宮崎市定『中国文明論集』(岩波文庫)の中で言及されていて強く興味を持ったことであるが、それ以前から劉知幾『史通』の名前は存じていて気になる書物ではあった。『史通』は他の正史や『資治通鑑』『春秋』のような書物とは異な…

岩波文庫の中国古典の価値について

書き下し文を上手く書きたいなぁ、とは常に念願しているのだが独習だと中々上手くいかない。誰かと切磋琢磨しながらが一番理想だろうが、現実は上手くいかないものである。やはりこういうときは、偉い先生の作った書き下し文を参照するのが良いのかもしれな…

『後漢書』徐登伝

徐登者,閩中人也。本女子,化為丈夫。善為巫術。又趙炳,字公阿,東陽人,能為越方。時遭兵亂,疾疫大起,二人遇於烏傷溪水之上,遂結言約,共以其術療病。各相謂曰:「今既同志,且可各試所能。」登乃禁溪水。水為不流,炳復次禁枯樹,樹即生荑,二人相視…

世界史に関する本を購入してみた

或る書店の触れ込みに曰く、東大早稲田慶応でよく売れている世界史の本。今日購入したばかりなので、まだ読了していない。本書はウィリアム・H・マクニールによって執筆されたが、元々の執筆動機はオックスフォード大学の授業の使用に耐えられる程度の適度…

桓寬『鹽鐵論』本議第一 (6)

大夫曰:「往者,郡國諸侯各以其方物貢輸,往來煩雜,物多苦惡,或不償其費。故郡國置輸官以相給運,而便遠方之貢,故曰均輸。開委府於京師,以籠貨物。賤即買,貴則賣。是以縣官不失實,商賈無所貿利,故曰平準。平準則民不失職,均輸則民齊勞逸。故平準、…

桓𥶡『鹽鐵論』本議第一 (5)

文學曰:「國有沃野之饒而民不足於食者,工商盛而本業荒也;有山海之貨而民不足於財者,不務民用而淫巧衆也。故川源不能實漏卮,山海不能贍溪壑。是以盤庚萃居,舜藏黃金,高帝禁商賈不得仕宦,所以遏貪鄙之俗,而醇至誠之風也。排困市井,防塞利門,而民猶…

趙炳清『蜀鑑校注』(国家図書館出版社)

宋の郭允蹈『蜀鑑』に対して校注した書籍。先秦時代から北宋時代に至るまで1200年間にわたる蜀の攻防が記されている。その目的は南宋存続のために蜀の地が重要であることを示すため。繁体字なので簡体字に慣れていない私にとっても読み易く、そして注釈が豊…

『禮記』月令篇について

『禮記』月令篇は毎月の出来事や動きについて記した篇である。この篇の著者は周公の作であると伝えられる一方、鄭玄はこの『禮記』月令篇は周公の作では無く、『明堂陰陽記』を起源とするものであると判断する。また、『禮記正義』の孔穎達は以下のように月…

『後漢書』曹騰伝

曹騰字季興,沛國譙人也。安帝時,除黃門從官。順帝在東宮,鄧太后以騰年少謹厚,使侍皇太子書,特見親愛。及帝即位,騰為小黃門,遷中常侍。桓帝得立,騰與長樂太僕州輔等七人,以定策功,皆封亭侯,騰為費亭侯,遷大長秋,加位特進。騰用事省闥三十餘年,…

『後漢書』漢陰老父伝

所謂「名無しの権兵衛」が列伝に載っていたので、興味深く読んでみる。たぶん、読んで得られることはない(笑) 漢陰老父者,不知何許人也。桓帝延熹中,幸竟陵,過雲夢,臨沔水,百姓莫不觀者,有老父獨耕不輟。尚書郎南陽張溫異之,使問曰:「人皆來觀,老…

『後漢書』羊陟伝

羊陟字嗣祖,太山梁父人也。家世冠族。陟少清直有學行,舉孝廉,辟太尉李固府,舉高第,拜侍御史。會固被誅,陟以故吏禁錮歷年。復舉高第,再遷冀州刺史。奏案貪濁,所在肅然。又再遷虎賁中郎將、城門校尉,三遷尚書令。時太尉張顥、司徒樊陵、大鴻臚郭防、…

『晋書』唐彬伝

唐彬字儒宗,魯國鄒人也。父臺,太山太守。彬有經國大度,而不拘行檢。少便弓馬, 好游獵,身長八尺,走及奔鹿,強力兼人。晚乃敦恱經史,尤明易經,隨師受業,還家教授, 恒數百人。初為郡門下掾,轉主簿。刺史王沈集諸參佐,盛論距吳之策,以問九郡吏。彬…

『後漢書』羊続伝

羊続字興祖,太山平陽人也。其先七世二千石卿校。祖父侵,安帝時司隷校尉。父儒,桓帝時為太常。続以忠臣子孫拝郎中,去官後,辟大将軍竇武府。及武敗,坐党事,禁錮十余年,幽居守静。及党禁解,復辟太尉府,四遷為廬江太守。後揚州黄巾賊攻舒,焚焼城郭,…

班固『白虎通』巻九 姓名 (4)

人所以有字何?所以冠徳明功,敬成人也。故《礼士冠経》曰:「賓北面,字之曰伯某甫。」又曰:「冠而字之,敬其名也。」所以五十乃称伯仲者,五十知天命、思慮定也。能順四時長幼之序,故以伯仲号之。《礼檀弓》曰:「幼名冠字,五十乃称伯仲。」《論語》曰…